お正月も一段落付くと次は鏡餅の鏡開きをしなくてはなりません。

でも正しいやり方ってあるんでしょうか。
包丁で切ってはいけないと聞いたこともあるし、いろいろわからないことがあります。
そこで今回は鏡開きの正しいやり方について調べてみることにしました。
由来を知ればなぜ切ってはいけないのかも、おわかりいただけると思います。
どうぞ最後までお付き合い下さい。
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目次
鏡餅を鏡開きするやり方
それでは鏡餅の正しい鏡開きのやり方や由来について見ていくことにしましょう。
まずは木槌を用意して下さい。

なければ金槌やスリコギでも構いません。そして以下の手順で行います。
・神様に感謝しながら鏡餅を下げる。
・表面についたホコリやカビなどを絞った布巾でよく拭う。
・「よいしょ!」と掛け声をかけながら木槌で割る。
掛け声の回数などは地域によって異なります。
割る時は無病息災を願いながら割りましょう。
餅が固い場合
鏡餅が乾燥して固くなっている時は、半日ほど水につけて下さい。
水分を吸収して割りやすくなります。
それでも割れない場合は、濡れたままの鏡餅をクッキングシートで包み、さらにラップでくるんでレンジでチンするといいでしょう。
目安としては切り餅一個分で3分くらいですから、鏡餅の場合だと少し時間がかかるかも知れません。
様子を見ながら加熱して下さい。
鏡餅が軟らかくなったら、一口大くらいにちぎりましょう。
お餅は熱くなっていますからヤケドに気をつけて下さいね。
真空パックの場合
真空パックの鏡餅の場合はパックを開けて取り出し、それから割ることになります。
ですが、なかなか割りにくいんですよね。
水分を多く含んでいますから。
ですから真空パックを開けずにそのまま15分ほど茹でてしまいましょう。
それからパックを開けて軟らかくなったお餅をちぎりましょう。
まだ固い場合は、クッキングシートに包み、さらにラップでくるんでレンジでチンしましょう。
クッキングシートに包まないとお餅がラップにへばり付いてしまうのでご注意下さい。
形・大きさがばらばらになったのだが・・・
なんとか割ることが出来ても形や大きさがまちまちになることもあります。
でもこれは気にしないでください。
ただ調理の時は大きさによって加熱時間が異なりますから注意して下さいね。
なるべく大きさの揃ったお餅から調理しましょう。
大事なことは鏡餅をいただくことですから、大きさや形はいいんですよ。
包丁で切ってはいけない?
そもそも鏡餅というのは神様へのお供え物です。
新年の神様である歳神様の依り代なんです。
依り代というのは神様が宿る場所のことをいいます。
ですから鏡餅に刃物を向けるということは、神様に刃物を向けることになるのでご法度なんです。
それから鏡開きは武家から始まったんです。武家にとって刃物は切腹を連想させるので嫌われたということもあります。
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鏡開きをする日は?
鏡開きは「松の内」が開けて神様がお帰りになってから行います。
ですがこの「松の内」は地方によって微妙に異なるんです。
関東と関西ではこの様になっています。
■関東
・1/1~1/7が松の内 鏡開きは1/11
■関西
・1/1~1/15が松の内 鏡開きは1/15(一部地域は1/20)
もともと鏡開きは1月20日に行われてきました。
それが江戸時代のある時期から20日を避けるようになったんです。
徳川三代将軍である徳川家光公が慶安4年4月20日に亡くなります。つまり20日が月命日となったため、それを避けるようになったんだそうです。
カビが生えていた!どうしたらいい?
鏡餅にはカビが生えることがあります。この場合は絞った布巾でよく拭うようにして下さい。
包丁で削りたくなるかも知れませんが刃物はご法度です。
拭いても落ちない場合は硬いスプーンなどで削るようにしましょう。
カビは表面だけに生えますから取れると思いますよ。
鏡開きをして餅を食べるのはなぜ?
正月に餅を食べる習慣は、元々宮中の正月行事「歯固めの儀」に由来します。
「歯固め」は元日に歯の根を固めて一年中健康であることを祈念して固い食物を食べる行事のことですが、それが転じてハレの日の食べ物であった餅を食べることで長寿を願ったんです。
そして鏡餅は歳神様の依り代となっていたので、鏡餅をいただくことで一年間の無病息災を祈るんです。
食べきらなきゃいけないのか?
鏡開きをしたその日のうちに全部食べきる必要はありません。
小分けにして冷蔵庫に保管しましょう。
餅の状態にもよりますが一週間程度なら大丈夫でしょう。
一週間あれば食べ切れると思います。
ただ磯辺焼きばかりでは飽きてしまいますから、いろいろな料理にアレンジしてみて下さい。
終わりに
いかがでしょうか。正しい鏡開きのやり方がおわかりいただけたと思います。
これまで鏡餅を飾らなかった方も来年は飾ってみて下さい。
そして鏡開きをしてお餅をいただきましょう。
お正月は大事な行事です。
一年の始まりですから、きちんと行いたいものですね。
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