今年も早いものであと二月で年末ですね。
年末といえば紅白と第九です。

紅白歌合戦に出るためにはまずプロにならなくてはいけませんが、第九の合唱ならあちこちでアマチュアの集いが開催されています。
中にはこんな風にお考えの方もいることでしょう。
「今年の年末こそ第九をカッコよく歌いたいな。ドイツ語をカッコよく歌うためにはドイツ語特有の『巻き舌』を上手に発音しなきゃと思うんですがなにか練習方法ってあるのかな?」
せっかく歌うんならカッコよく決めたいという気持ちはわかります。
でもドイツ語の発音はなかなか難しいですよね。
そこで今回はドイツ語でカッコよく第九を歌う方法について調べてみました。
最後までお読みいただければ、第九をカッコよく決められるようになりますよ!
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ドイツ語の巻き舌とは?
そもそも巻き舌ってなんでしょうか。
巻き舌とは舌を使った調音法のひとつなんです。通常は「歯茎ふるえ音」のことを指します。
ドイツ語を初め多くの言語で使われている発音で、イタリア語、スペイン語、ロシア語、フランス語、ラテン語、そして人工言語であるエスペラント語にもあるんです。
日本語では江戸っ子の「べらんめえ口調」で使われますが、下品な言い方とされているので他にはないんですね。
ですから日本人にとっては馴染みが薄く発音しにくいんです。
ドイツ語ではありませんが例えばロシア語で「ロシア」と言うときには最初から巻き舌が使われています。「ルゥシア」ですから。
練習の仕方
先程も述べたように日本語には巻き舌の発音がありません。
発音がないから苦手ということになるんですが、舌の筋肉が未発達ということが発音を難しくしているんです。
ですから巻き舌の発音が上手くなるためには、舌の筋肉を発達させることが早道となります。
ですが普段はほとんど使っていない筋肉ですから、動かし方によっては痛めてしまう危険があります。練習のしすぎには注意して下さい。
①舌を鍛える
下唇と歯茎の間に舌を入れ左右に動かします。
こうすることによって普段は使わない舌の筋肉を鍛えることが出来ます。
ただし最初はゆっくりと行って下さい。早く動かしすぎると筋肉を痛めてしまいます。
②「ら行」の発音を多くする
「ら・り・る・れ・ろ」が多く入っている文章で発声練習を行います。
最初は単純に「らららららら」や「るるるるるる」でいいでしょう。慣れてきたら「ら行」の早口言葉に挑戦してみましょう。
・らりるれろ りるれろら るれろらり れろらりる ろらりるれ
・ラクダに乗るのは楽だろうか苦だろうか そりゃこちらは楽だがラクダは苦だろう
・ラバかロバか ロバかラバかわからないので ラバとロバを比べたら ロバかラバかわからなかった
これらの早口言葉はアナウンサーの発声練習にも使われる一般的なものです。
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第九の歌詞で巻き舌を使うところ
クラシックの歌詞の場合は「r」は基本的には巻き舌を使います。ですが「er」の場合は「ァ」となるので注意が必要です。
第九の歌詞の場合は例えばこの部分が巻き舌になります。
O Freunde, nicht diese Töne!
オー・「フロインデ」ニヒト・ディーゼ・トェーネ!
Freude,
「フロイデ」
Freude,
「フロイデ」
Freude, schöner Götterfunken, Tochter aus Elysium,
「フロイデ」シュェーネル・ゲッテルフンケン トフタル・アオス・エリュイジウム
実はこのようにあまり多くはないんです。
「er」まで巻き舌で発音するとおかしくなりますから、よく歌詞とにらめっこをして下さいね。
第九を聞いてみる
それでは実際に「ベートーヴェン交響曲第9番『合唱』第4楽章」を聞いてみましょう。
・ベートーベン交響曲第9番第4楽章 『歓喜の歌』 合唱
3分50秒からのテノールソロでrの巻き舌がとても分かりやすいですね。
併せて佐渡裕さんの熱烈な指揮もお楽しみください。
ドイツ語の歌詞と発音に注意しながら聞くと勉強になりますね。
第九(第4楽章)の意味とは?
第九の第4楽章には合唱が加わります。
この歌が「歓喜の歌」として知られてがいる有名な歌です。
作詞をしたのはベートーベンではありません。
ドイツを代表する作家の1人であるフリードリヒ・フォン・シラーによって書かれた「歓喜に寄す」という詩が元になっています。
ベートーベンはこの詩から引用して編集し歌詞にしました。
シラーの詩に込められた「友人や愛する人のいる人生の素晴らしさ」をベートーベンは音楽で表現したのです。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
巻き舌を練習すればより自然なドイツ語になると思います。
というのも滑舌も良くなるからなんです。舌を鍛えるというのも大事なんですね。
最後にご紹介しておきたい動画があります。
じつはドイツ語はヨーロッパの言語の中でも異質なんです。ですからドイツ語の勉強で苦労するのは日本人だけではないんですよ。
[比較]ネイティブのドイツ語の発音が凄すぎる
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