残暑お見舞い申し上げます。みなさんも今年の暑さには、辟易(へきえき)されているのではないでしょうか。

引用元:https://loving321.com/summerletter
この暑さ、一体いつまで続くんでしょうか?
そもそも残暑っていつからいつまででしたっけ?
残暑見舞いは8月中に出すことは知っていますが、9月に入っても残暑って言いますよねえ。
なんだかいろいろ気になるので、残暑について調べてみました。
スポンサーリンク
残暑っていつまでのことをいう?
残暑とは立秋の後も続く暑さのことを指し秋分までのことをいいます。
じつは立秋も秋分も年によって微妙に違います。これは太陽の位置が微妙に異なるためなんです。
天文学の話になりますが、太陽が天球を通る経路のことを黄道(こうどう)といいます。

引用元:https://kotobank.jp/word/%E9%BB%84%E9%81%93-62851
そして、この黄道を等間隔で分割した座標のことを、太陽黄経(たいようこうけい)といいます。
太陽黄経は春分の日を0度としており、360度に分割されています。
この太陽黄経が立秋は135度、秋分は180度と決められているんです。
この角度になる日が毎年微妙に異なるので変わってくるんです。
2019年の立秋の期間は8月7日~8月23日。秋分は9月23日(月・祝)となっています。
つまり今年の残暑は8月7日から9月23日までということになります。
残暑なのにくそ暑かった年は?
気象庁によると過去50年間で最も残暑が厳しかったのは2010年です。
この年の9月上旬の平均気温は北日本+3.1℃(当時の平年値では+3.6℃)、東日本+3.4℃(同+2.9℃)、西日本+3.1℃(同+2.6℃)で、1961年以降の最高を更新しています。
特に東日本ではそれまで最も高かった1961年よりも1.4℃も高かったんです。もちろん猛暑の年で気象庁は30年に一度の異常気象と認定しています。
また1898年に統計を取りはじめて以来の暑さだったため、「100年に一度の暑さ」と呼ばれることもあります。
もっともこの記録は今年で塗り替えられそうです。気象予報士の森田正光さんによると、今から1000年ほど前の平安・鎌倉時代は、現在より平均気温が1~2℃高かったと推測されているんだそうです。
それ以来の気温の高さですから、今年は1000年に一度の猛暑になるんだとか。道理で暑いわけですよねえ…。
スポンサーリンク
残暑なのに早々と涼しかった年は?
夏を通じて気温が上がらないことを冷夏といいます。
記録的な冷夏となったのは1993年です。
原因とされているのは、1991年6月に起きたフィリピン・ピナトゥボ山の噴火です。20世紀最大級ともいわれるこの大噴火により、地球規模で太陽光が減少しました。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%8A%E...
なんと全世界の平均気温が約0.5度も下がったんです。
この影響で1993年の日本では夏の平均気温が2~3度ほど低下します。
さらに梅雨前線の長期停滞に伴う長雨と日照不足が続きます。
このため一旦は梅雨明け宣言を出した気象庁ですが、8月下旬に入ってから沖縄県以外の梅雨明け宣言を撤回するという事態に陥ります。
この異常気象のため深刻なコメ不足となり、当時の細川政権は9月、「タイ王国、中華人民共和国、アメリカ合衆国からコメ260万トンの緊急輸入を行う」と発表しました。
これを「1993年米騒動」、あるいは「平成の米騒動」といいます。
なんでこの頃こんなに暑いの?
NASAのゴダード宇宙科学研究所(Goddard Institute for Space Studies、GISS)が作成した、1880年から現在までの地球の年間平均気温の推移を示すグラフによると、年ごとに多少の上下はあっても一貫して上がり続けていることがわかります。

引用元:https://gigazine.net/news/20150626-what-warming-th...
GISSの分析データによれば、太陽から届く光の量や森林伐採の面積、あるいは火山活動による気象への影響などは、年間平均気温の上昇には結びついていないんだそうです。
では、一体何が原因なんでしょう。
それは産業革命以降、増え続けている温室効果ガスなんです。
主に二酸化炭素からなる温室効果ガスの排出量の伸びと、年間平均気温の上昇には、はっきりとした因果関係が認められます。
つまり温室効果ガスの排出を抑制しないと、年間平均気温は更に上昇する事になります。
都市部ではこれにヒートアイランド現象が加わります。冷房が切れませんねえ…。
まとめ
・残暑とは立秋の後も続く暑さのことを指し秋分までのことをいう。今年の残暑は8月7日から9月23日まで。
・残暑が厳しかった年は2010年。気象庁は30年に一度の異常気象と認定している。1898年に統計を取りはじめて以来の暑さだったため「100年に一度の暑さ」とも呼ばれる。但し、2018年はこれを越えることになるだろう。
・記録的な冷夏だったのは1993年。
・地球の年間平均気温は上がり続けている。原因は温室効果ガス。都市部ではヒートアイランド現象が加わる。
今年は観測史上最高の暑さになるかも知れません。おそらく9月の下旬まではこの暑さが続くでしょう。
ということは、これから丸々一月ですね。なんとか乗り切っていきましょう。はぁ…。
スポンサーリンク