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酵素の効果なんて嘘!?科学的な裏付けはない!?

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健康関連の雑誌やホームページでは「酵素」という文字を見かけます。

ドラッグストアに行けば酵素が取れるサプリメントのコーナーがあるほどです。

引用元:http://xn--fdkg1my01lpta.com/drugstoreenzyme-diffe...

現代人には不足しがちな栄養素が酵素だという人もいます。

わたしたちは酵素が不足しているんでしょうか。

酵素が取れるサプリメントは効果があるの?でも、そもそも酵素って栄養素でしたっけ?なんだかおかしいですね。なにやら嘘が紛れているような気がします。

そこで今回は「酵素」について調べてみることにしました。

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酵素を摂ることの効果にはこんなものがある

酵素は人間のみならず生物にとって欠かせないものなんです。

呼吸をしてエネルギーを得ることや、食べ物を消化して筋肉や血液を作るには、酵素が欠かせないんです。

そんなに大事な酵素なんですが体に中にある「潜在酵素」は量が決まっているんだそうです。つまり減っていく一方ですから節約するために酵素を摂ることが大事なんだそうです。

生の食べ物には酵素が多く含まれているので、生野菜や刺し身を食べることで「潜在酵素」の節約に繋がり、寿命が伸びて病気を防ぐことが出来るんだそうです。

発酵した食品の中にも多くの酵素が含まれているそうです。

逆に加熱した食品は酵素が壊れるためあまり体には良くないそうですよ。

これって嘘!?

でもこの話、本当なんでしょうか。

体に必要なものなのに最初から量が決まっているっておかしくないですか?

だって使い切ったら死んじゃうわけですよねえ。

みんなの持ってる「潜在酵素」の量が同じなら、使い切るタイミングもそうは違わないはずです。そうなると、みんなほぼ同時に死にそうなのに、実際はそうじゃないですよねえ。

何だか疑わしくなってきました。もしかしたらこの話は嘘なのかも知れません。

そもそも酵素って何?

そもそも酵素ってなんなんでしょう。

酵素というのは体の中で作られる触媒なんです。

成分はタンパク質です。

体の中に入ったいろんな食べ物は様々な化学反応が起きています。その化学反応を引き起こすための触媒が酵素なんです。

摂取した食べ物を消化・吸収・代謝するためには酵素が不可欠となります。

引用元:https://www.kutikomi-shiraberu.com/%E3%82%A2%E3%83...

ただし酵素は一つの働きしか出来ません。

デンプンを分解出来る酵素はデンプンの分解しか出来ず、タンパク質や脂質を分解することは出来ないんです。タンパク質や脂質を分解するには、それぞれの酵素が必要となります。

酵素の特異性と呼ばれるものですが、このため人体には約5000種類もの酵素があると言われています。

デンプンをブドウ糖に分解する酵素はアミラーゼといいます。聞いたことがあるのではないでしょうか。

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科学的にはどうなのよ?

酵素は体の中で作られることがわかりました。作られるものなのに「潜在酵素」っていう言い方は何だかおかしいですよね。

じつはこの考え方を「酵素栄養学」といい、アメリカの医師エドワード・ハウエルによって提唱されたものなんです。

酵素が重要な栄養素だとみなす理論で、ハウエルは1946年に専門書を、1980年と1985年に一般向け著書を出版して世に広まりました。この著書の中で生の食品や発酵した食品の摂取を勧めているんです。

ハウエルによれば酵素は「潜在酵素」と「食物酵素」に分けられ、「潜在酵素」の量は決まっているので「食物酵素」によって補わなければならないと主張しました。

「潜在酵素」の消費をおさえれば、健康で長生きが出来るというわけです。

ですがハウエルは本を出版しただけで、肝心の論文は発表していないそうです。日本では共に医師である鶴見隆史、新谷弘実らが類似した主張をしていますが、現代の生化学からは否定的な見方をされています。

いわゆるトンデモ科学の一つと言ってもいいかも知れません。

だって酵素が含まれる食品を食べても、酵素によって分解されちゃうんですよ?

効果がある人の報告もいっぱいあるじゃないですか

健康食品の中には酵素がたっぷり含まれていると謳う商品があります。商品の体験者には「体が軽くなった」「消化が良くなった」「健康になった」という声もあります。

ですが本当なんでしょうか。

健康食品のメーカーは商品を売りたいわけですよね。売るためにはマイナスのイメージを与えるわけにはいきません。

「飲んでも変わらない」とか「調子が悪くなった」という声があったとしても、それを例えば自社のホームページに載せると思いますか?効果があった人の話なんてそんなものなんですよ。

個人ブログのダイエット記録は

個人ブログなどで「酵素ダイエット」と銘打って画像付きで効果を載せているものもあります。

しかし、酵素は入った食品を摂ってもその食品は体の中でバラバラに分解されることははっきりとわかっていますので、その食品がダイエットに効くということは理論上ありえないことなんです。

ですから痩せたということは何かしら他の原因によるものと思われます。

まとめ

・酵素は人間のみならず生物にとって欠かせないものである。酵素を摂れば健康で長生きが出来る。

・生物にとって欠かせないものなのに、最初から量が決まっているのはおかしい。

・そもそも酵素とは体の中で作られる触媒である。摂取した食べ物を消化・吸収・代謝するためには酵素という触媒が不可欠。ただし酵素は一つの働きしか出来ない。そのため人体には約5000種類もの酵素がある。

・酵素を摂るように提唱したのはアメリカの医師エドワード・ハウエル。彼は「酵素栄養学」という考え方を提示した。それによれば酵素は「潜在酵素」と「食物酵素」に分けられる。「潜在酵素」の量は決まっているので「食物酵素」によって補うことで健康で長生きが出来るとした。「食物酵素」は生の食品や発酵した食品に多く含まれるとして、これらの摂取を勧めている。しかし現代の生化学はこの考えを否定している。

・酵素入りを謳う健康食品は少なくとも酵素に関しては何の役にも立たない。効果があった人の声は割り引いて聞く必要がある。

いかがでしょうか。

酵素入りを謳う商品のいかがわしさが、おわかりいただけたと思います。

酵素にこだわることなく、生の食品や発酵した食品、そして加熱した食品をバランスよく食べることが健康に繋がります。

偏食が一番良くないんですよ。

「酵素」という言葉や「酵素栄養学」という言葉を聞いたら用心してくださいね。

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