アジサイといえば梅雨時が見頃ですね。
色とりどりのアジサイ、実は土の状態で色が変わるんですよ!
土の状態が酸性だと何色なのか。アルカリ性だと何色なのか。色の数は無限大?
土が酸性、アルカリ性は調べられるの?土を酸性、アルカリ性にする事はできるの?
色々、調べてみましたので見ていきましょう。
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目次
土が酸性のときのアジサイの色は
青色になります
アジサイの色は細胞内の「アルミニウム濃度」で変化します。酸性の土ではアルミニウムが溶けだし、アントシアニンという青色の花の色素と結合することで青色になります。
土がアルカリ性のときのアジサイの色は
赤色になります
アルカリ性の土だとアジサイが根からアルミニウムを殆ど吸収しないので、アントシアニン色素本来の色である赤色になります。
土が中性のときのアジサイの色は
紫色になります
0~14の数値で酸性かアルカリかを測るPH(ペーハー)値。中性はPH7.0と真ん中の数値です。
7.0より数値が大きいとアルカリ性となり、7.0より数値が小さいと酸性となります。
中性(7.0)に近いアルカリ性なら赤っぽい紫色になりますし、中性(7.0)に近い酸性なら青っぽい紫色になります。
アジサイの色は無限大?
アジサイの品種の数々、色彩変化の楽しみ方は「無限大」だと思います。
アジサイは日本固有の「ガクアジサイ」が原種で品種が拡大しました。
ヨーロッパで盛んに品種改良されてその種類はなんと2000種類以上と言われています。
土壌の性質で色の変化が楽しめるところもアジサイの魅力ですね。
アジサイの色は大きく分けると
・青系(紫、青紫、バイオレット)
・赤系(薄赤、ピンク)
土が酸性かアルカリ性か、時間の経過で色は変わり、グラデーションしていきます。だからか、アジサイは「七変化」とも呼ばれます。
土が酸性かアルカリ性か調べる方法は?
次の3つの方法があります。
・土壌酸度計
・PH試験紙
・PH試験液
詳しく説明します。
土壌酸度計とは?

引用元:http://greenplan2.blog104.fc2.com/blog-entry-89.ht...
大きな体温計みたいな器具で、先端を湿っている土の中に突き刺すだけで土のPH(ペーハー)を計れます。使い方も簡単で正確に計測することができます。
土は乾燥していたら湿らせましょう。土壌酸度計の先端(土に埋まる部分)が錆びてきたら正確に計れなくなるので紙ヤスリなどで磨いてください。
PH試験紙とは?

引用元:https://www.amazon.co.jp/PPLS-pH%E8%A9%A6%E9%A8%93...
容器に水道水に土を半分(土1:水2)入れて混ぜてから、小学校の理科の実験で使った「リトマス紙」のようなものを混ぜた泥水に浸けて、色の変化を付属されているカラーチャートと見比べてPH値を測定します。
手間はかかりますが、費用を安く抑えたい場合におすすめです。
PH試験液とは?

引用元:https://ameblo.jp/mintchoco18/entry-12022703531.ht...
容器に水道水に土を半分(土1:水2)入れて混ぜて濁りが落ちつくまで待つ。その後に付属の試験管に注ぎ入れます。次に試験管に試験液を数滴足らして混ぜると色が変化します。
試験紙と同じようにカラーチャートと見比べてPH値を測定します。
手間はかかりますが、費用を安く抑えたい場合におすすめです。
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土を酸性・アルカリ性にする方法は?
酸性にするには
・ピートモスを使う
・酸性肥料を使う
アルカリ性にするには
・石灰資材を使う
・籾殻(もみがら)くん炭を使う
日本の土は酸性です(例外もあります)
日本の雨は弱酸性です。雨でアルカリ成分(石灰)が流れていきます。この結果、土は酸性化していきます。
では、詳しく解説していきます。
まず、酸性にする方法です。
・ピートモス
「ミズゴケ類」など水気の多い植物を乾燥させて作った「土壌改良資材」です。
有機酸を含んだ酸性のピートモスは土壌のphを下げます。土の容量に対してピートモスを3割ほど加えます。
注意点は、加えすぎると酸性に傾きすぎます。測定器でチェックしながら使いましょう。
・酸性肥料
そのまんまですが、肥料自体が酸性です。連続で使用していくことで土を酸性にする性質があります。
酸性肥料には「塩安、塩化カリ、硫安、硫酸カリ」などがあります。
注意点は、残った酸はアルカリ分と反応すると塩類を形成します。土に塩類が多くなるのはアジサイに悪影響を及ぼす可能性があります。
次にアルカリ性にする方法を解説します
・石灰資材を使う(石灰資材とは)
「苦土石灰」「消石灰」「有機石灰」などがあります。雨で流れてしまった石灰成分(アルカリ)を混ぜ込み補給します。
それぞれの石灰を簡単に解説しておきます。
・苦土石灰(くどせっかい)
苦土とはマグネシウムのことです。酸性の土を中和しアルカリ性に傾けます。アルカリ性成分はやや強めです。
・消石灰(しょうせっかい)
石灰石を砕いて焼成し、加水させたもの。アルカリ成分の溶けだしが早いのだが、その効果が切れるのも早いのが特徴です。アルカリ成分は3つの中でもっとも強いです。
・有機石灰(ゆうきせっかい)
牡蠣殻(かきがら)など貝殻化石が原料の肥料。アルカリ成分は3つの中でもっとも弱い。その分、持続性が長いのが特徴です。
・籾殻(もみがら)くん炭
お米の収穫後に取れる「籾殻(もみがら)」を低温で炭化させたもの。PH8.0~10.0とアルカリ性なので土に撒くことでアルカリ性に傾けることができます。効果は穏やかです。
雑菌抑制・消臭効果も期待できます。
まとめ
- 土が酸性だとアジサイは青色
- 土がアルカリ性だとアジサイは赤色
- 土が中性だとアジサイは紫色
- アジサイの色は青系(紫、青紫、バイオレット)と赤系(薄赤、ピンク)
- アジサイの品種は2000種類以上!
- 土が酸性かアルカリ性かを調べるには「土壌酸度計」「PH試験紙」「PH試験液」
- 土を酸性にするには「ピートモス」「酸性肥料」を使う
- 土をアルカリ性にするには「石灰資材」「籾殻(もみがら)くん炭」を使う
アジサイの色が土の状態で変わっていたのは驚きでした。
土を酸性にしたりアルカリ性にしたりできるのは実験感覚でハマりそうですね。
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